新NISA制度の変更点を整理:2階建ての構成に

新NISA制度の変更点を整理:2階建ての構成に

こんにちは。

2014年にスタートしたNISA(少額投資非課税制度)については、多くの個人投資家の方が利用されています(わたし自身も利用しています)。
また、2018年からは、おもに少額からの長期の積立投資を支援するための非課税制度である、つみたてNISAも始まっています。
投資をおこなっていくうえで、これらの非課税制度はメリットが大きいので、使わないのはもったいないです。

NISAについては期限が2023年と決まっていますが、2024年以降に制度が継続するのか・どのように変化するのかについては未確定です。
2023年で終了してしまうと、2020年以降のNISA口座では5年間の非課税期間をフルに利用できませんから、今後の動向を気にしている方は多いでしょうね。

しかし、2019年11月末に、与党(自民党・公明党)から制度改正に関する法案のひな型が公表され、新制度の方向性が見えてきましたので確認しておきましょう。

現行NISAについておさらい

セゾン投信による解説がわかりやすく、図表を引用させてもらいました。
下表のように、現行のNISAは非課税期間が5年間、年間120万円の非課税枠を利用することができます。
制度自体の趣旨からして、つみたてNISAの方が非課税期間が長く、より少額の年間40万円の非課税枠となっています。

また、NISAとつみたてNISAは、どちらか一方しか利用できません。
新制度においても同様、NISAとつみたてNISAのどちらか一方しか利用できない見込みです。

 

引用:セゾン投信(https://www.saison-am.co.jp/support/nisa/attention.html)より

新NISAでの変更点:

新NISAについては、上述のひな型(令和2(2020)年度税制改正大綱)に見直しの内容がまとめられています。

新NISAの要点は以下のとおりです。

  • 制度が5年間延長される
  • 非課税期間は従来と同じ5年間
  • 2階建て1階部分が20万円、2階部分が102万円)になり、最大非課税枠は122万円

最後の、2階建てになる部分が重要なので少し掘り下げてみましょう。

1階部分(20万円まで)は、つみたてNISA同様の金融商品、すなわち低リスクの投資信託等だけに利用することができます。
(”高レバレッジ投資信託など安定的な資産形成に不向きな一部の商品を除く”と表現されています。)
2階部分(102万円まで)では、自由に金融商品を選んで利用することができます(従来のNISAと同様)。
ポイントは、「1階部分に投資しないと2階部分が利用できない」ことです。

したがって、従来のNIAの利用者にとっては、金融商品の選択に制約が発生します。
NISA口座で低リスクの投資信託を運用しない人にとっては、必要としない金融商品に投資しなければならない上に、非課税枠が減ってしまいます。

私の感想としては、政府・与党がいたずらに制度設計を複雑にすることには納得がいかないですね。
低リスクに分類される金融商品が本当に低リスクかどうか非常に疑わしいものです。
ボラティリティが低いという意味で低リスクとするのでしょうが、あくまで過去のデータを利用するので、将来のことは誰にもわかりません。
シンプルに現行制度を延長してほしかったところですね。

なお、今回のひな型で、つみたてNISAも5年延長することが予定されています。

 

今回の記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。