S&P500インデックス投資(3)~ETF編~

S&P500インデックス投資(3)~ETF編~

こんにちは。

前回はS&P500に連動する投資信託をご紹介しました。
今回は、引き続き、S&P500に連動するETFのうち、お勧めできる銘柄を紹介します。

今回も基本的には以下の指針に立ちます。

  • 指数にきちんと連動しているか。
  • 販売手数料や信託報酬といったコストが低く抑えられているか。
    特に信託報酬などの毎年発生する保有コストが低いことが重要。
  • ファンドの資産規模が十分な大きさか

国内(日本で上場している)でS&P500に連動するETFもあります。
しかし、アメリカ籍のETFと比較すると保有コストが高めであるとともに、資産規模(取引量)がかなり小さめです。
したがって、ここではアメリカ籍のETFをメインに考えています。
ここで取り上げる銘柄はいずれも国内の主要ネット証券で売買が可能です。

なお、外国籍のETFの場合、原則として購入・売却手数料がかかります
ただし、証券会社によっては無料で取引ができる場合があります。
これについては、本記事の後半部分で解説します。

ETF比較

オーバービュー

S&P500に連動するETFとしては、3銘柄が世界的に知られてます。
ティッカー(銘柄コード)で表すと VOO, IVV, SPYで、いずれも米国に上場しています。

主要な項目について比較した一覧表を以下に示します。
基本的に各データは、それぞれのファンドが公開しているデータを引用しています。
記事執筆時点の2019年10月15日現在の情報になります。

出来高の”B”はbillion(10億)、”M”はmillion(100万)、”K”はkilo(1千)を表します。

なお、1557はSPYの東証上場版です。
上3つは外国株式口座の開設が必要ですが、1557は国内株式の口座(円建て)で売買が可能です。

指数への連動

上の一覧表にトータルリターンのデータがありますが、チャートでも確認できます。
5年の価格の変化を、ベンチマークであるS&P500(オレンジ)とともに重ね書きしてみました。
下のチャートを見ると、いずれもS&P500と精度よく連動していることがわかります。

 

出典:https://www.bloomberg.co.jp/quote/SPX:IND

資産規模・取引量

SPYがこの分野では老舗であり、純資産額・取引量(出来高)ともに1番大きいです。
ただ、純資産総額はいずれも1000億ドル(10兆円)を超える規模であり、やはり投資の本場の主要ETFは桁外れに資産規模が大きいです。
このレベルになると、3銘柄のいずれを保有しても問題ないです。

その点、1557は取引量が少ないため、一度に多数買付・売却するのが難しいです。
いわゆる、流動性が低いというやつです。
とはいえ、一度に百万円単位で取引しなければそれほど問題にならないので、気にならない方は1557に投資するのもアリです。基本的な資産価値はSPYと変わりませんので。

分配金

上の一覧表で注意が必要なのは、トータルパフォーマンスには分配金も含まれていることです。
しかも、税引き前の分配金を投資したのもとして算出されています。
海外ETFでは、分配金は税引き額を受け取るため、再投資しても上の図よりも若干パフォーマンスが下がります
この意味では、分配金が大きいからといって、必ずしも優れたETFとは言えません。

ただし、ETFは基準価格とベンチマーク指数の変動率が一致するように設計されています。
したがって、この目標「指数の変動率が一致する」どおりに運用できているのであれば、分配金が大きいほど利益は大きくなります

比較してみると、各ETFの分配金は以下のように大きな差はありませんが、IVVに軍配が上がります。

(出典:https://www.bloomberg.co.jp/markets/stocks)

おすすめ度:VOO・IVVに好感

各項目が拮抗しているので決定的な優劣を付けづらいですが、私は保有コストが低く抑えられることを重要視します。
したがって、VOOが現在お勧めです。次点はIVVですね。
今後、各運用会社が経費率を下げてくる可能性ももちろんあります。
しかし、0.03%より低い水準での勝負になってもそれほど気にしなくてよいレベルだと思います。

各銘柄情報

バンガード・S&P500 ETF(ティッカー :VOO)

ウェブサイト:https://www.vanguardjapan.co.jp/retail/investment-products/funds/detailview/etf/0968/equity/overview/us

iシェアーズ・コア S&P 500 ETF(ティッカー :IVV)

ウェブサイト:https://www.blackrock.com/jp/individual/ja/products/239726/ishares-core-sp-500-etf

SPDR® S&P 500® ETF (ティッカー :SPY/1557)

ウェブサイト:https://www.spdrs.jp/etf/fund/fund_detail_SPY.html#

海外ETFの売買手数料

国内ETFに比べて、海外ETFの場合は売買手数料が高く設定されている傾向があります。
例として、ネット証券最大手のSBI証券では以下のように設定されています。
したがって、少額ずつ購入すると手数料が割高になります

しかしながら、買付手数料については、一部証券会社ではNISA預かりで購入することで買付手数料が無料になるキャンペーンがあります。上の画像にて、赤字で記載されています。
ただし、売却手数料は原則かかります。

したがって、
・SBI証券などの買付手数料無料のキャンペーンを利用して積み立てる。
・まとまった金額(上限手数料が適用される金額)が貯まったらまとめて買い付ける。
というのが現実的な買付方法になります。

なお、海外ETFを購入する場合には、このほかに為替手数料(1USドルあたり20~25銭程度)もかかります。

海外ETFの分配金にかかる税金

VOO、IVV、SPY(1557も含む)の分配金には、米国と日本で2重に課税されます
原則として以下の税額の源泉徴収を受ける形になります。
まず米国で課税された後に国内で課税され、税引き後の金額が所定の口座に振り込まれます。

米国:10%
国内:20.315%

ただし、NISA預りで購入した銘柄の分配金は、現地では課税されますが、国内徴収分は非課税になります

まとめ

S&P500のETFに投資するなら、VOO、IVV、SPY(1557)の3銘柄に絞ってよいでしょう。
いちおう個人的に優劣はつけましたが、いずれも低コストでかつパフォーマンスの優れたETFだと考えています。
参考になれば幸いです。

なお、当然のことですが、投資の判断は自己責任でお願い致します。

今回は以上です。ありがとうございました。